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メドューサファイル・5

 丘の上を柔らかな風が吹き過ぎてゆく。エーゲ海を渡る風は爽やかで心地よい。微かに潮の香がする。それは、何故か人の心に郷愁を誘う。安らぎと切なさを併せ持つ香りだ。

 ペロポーネソス半島を吹き過ぎた風が、海を渡りセリーポス島に吹いているのかもしれない。
ペルセウスはふと思う。風は何処から来て、何処に行くのであろうか……。
人は何処から来て、何処に行くのであろうか……。
風は何も語らず、ただ吹き過ぎて行く。

 エウリュアレの髪が、風になびく。光を帯びた漆黒の髪が、蒼空にたなびき微かに煌めく。
見るともなく、ペルセウスはそんな姿を眺めている。

この時より以前に時はなく。これより以降に時はない。時の流れが止まるような風景だった。
ひと時は、確かに、永遠に変わる。

 丘の上に立ち、ペルセウスとエウリュアレは、海を眺めている。彼方で、海と空が交わる景色を眺めている。青き海と蒼き空が番って、そこに永遠が生まれる。
二人は、黙って、永遠を見つめていた。
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面白い!

神話を読んでいるつもりでいたら
女神の口の悪さに絶句してしまった(^◇^;)
このギャップがたまらない。
情景描写が上手いです。
ちゃんと頭の中で景色が動きました。
面白い!これは好きだ!
どんな風に続いていくのか楽しみが出来た(o^o^o)
またコッソリと覗きに来よう♪

Re: 面白い!

>こんな口の悪い奴だったとは・・・
>私も驚いてしまいました
>ここで止まってしまっているのですが、続きの構想はあるので
>そのうち、じっくり…と思っています
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