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メデューサファイル・3

 砕け散った虹蛇の卵より、ひとりの女性が生まれた― 。
光輝去りし後、その場に忽然と立ち現れたその女性を、少年はそのように捉えている。

 長き黒髪を風になびかせ、荒涼たる丘に立つ彼女は、碧の瞳で少年を見据えている。その瞳は、蒼碧の宝石の如く、見る角度によって異なった色合いを見せる。深遠なる智と理を秘めた不思議な輝きを有していた。
紛れもなき奇跡と直面している事に驚くよりも、少年はその幻想的な美に心奪われて立ちつくしている。

 彼女は天より光臨せし女神であろうか……?
少年は、そのような事をぼんやりと考えている。

 「裸が珍しいか!?
スケベな子供だな、お前!」

 女神は、口が悪かった…。

 「えっ? いえ、あの…、虹を、真直ぐに立つ虹を見て、で、虹を追いかけて走ってたら、ここで光がぶわ~っと、で卵、虹の卵が割れて、お姉さんが! 凄く綺麗なお姉さんで、きっと女神さまだと思って! で……」

 「ああ、もう良い。お前、あまり利口じゃないな……。学校の成績、悪かろう?体育だけが取り柄というタイプだな。 だが、まあ、『凄く綺麗なお姉さん』という、実に正直な言葉が気に入った♪」
はなのかんばせを綻ばせて、“女神”はころころと笑う。

 「……あの、女神さま……。 出来れば、何か着て貰えませんか?」

 「あん? 今少し美を堪能させていてやっても良いのだぞ。 減るもんじゃなし」

 「ちょっと、目のやり場に困るもので……」

 「遠慮するな♪」

 「……綺麗なお姉さんのハイセンスなファッションが見たいな♪」

 「ふふふ、女心をくすぐる奴だな、お前♪」

 ……妙に息の合う二人であった。
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